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蝋と土 - そのとくりの往復書簡
6月21日(水) - 25日(日)              

 ※御知らせの頁へ営業日カレンダーを掲載しております、こちらにてご確認ください。


ちょうど夏至のころの薄い藍色の夜の空。
そこから早々と明ける一日の始まりと、
ようやく日暮れる一日の終わりにはブルーの空気が漂います、薄明。
清々しさとぼんやりとが同居するような青の空気はなんとも不思議で見逃せない。
3人寄り集まり、この企ては夏至のころにと決めました。

火の香りと、土のひんやりで温かな手触りと。
感興の赴くままに言葉と思いは、時に私を置き去りにして、
2人の詞となり行ったり来たりします。
「蝋と土」 キャンドル作家 sono. 陶芸家 栗田千弦 2人が詠み、作ります。
それはもうジャンルレスの表現で形作られていきます。




作り手の2人、そのさんと栗田さん。 今回は詠み手でもあります。

                                     

実にのびのびとひらめき、手を動かすのを間近で見守ってきました。
見て見ぬ振りをする日も間々。
こんなにも楽しげで好き勝手、もちろん最上級によい意味でです。
しかし創作は細やかで確か。
だからこそ作り出されたものに説得力と惹きつける魔力のようなものがあるのだと思っています。

そしてその好きなようには、
おさまる風もなく、賑やかに始まりそうです。

栗田さんは会期を通して、
そのさんは、21日初日と24.25日に店におられます。
2人と2人の作品に出会いにいらしてください。





栗田千弦

日野町生まれ
CLAY STUDIOくり の2代目店主となる

仕事仲間であり
自宅へ泊まりにきたことのある仲でもある
滋賀で店を開いてよかった楽しくなったと思わせてくれた




キャンドル作家 sono.
 
なぜキャンドルを作っているの? とよく聞かれます。  
ある日突然キャンドルを作りたくなりました。

一宮はてまた岐阜の言葉で話される
つられることしばし
そのさんがいるなら
一宮市民になりたいとも思う
   

【椎茸】
(そ)焼き椎茸は裏返したまま焦らずにエキスを待つ
(く)椎茸大好きそのとくり

最後にうまれでた品です
まさかのシイタケ

なにの流れで
どこからの終着点なのか 
これはもうご想像にまかせるとさせていただきます





作り詠みます
これからエピローグともプロローグともおもう
3人のやり取りを加えていきます
会期中にはかならずや



いわもとゆかこ  24日一宮へ行くよー
くりたちづる  おっけー!
そのこ  昔からあるお餅屋さんで休憩
くりたちづる  "おはようございますー!今大垣ちかく!
そのこ  はーーーい

くりたちづる  めちゃくちゃ楽しかった!そして今上の句を考えてる
そのこ  すでに上の句!"  

そのさんが居られる一宮へ行く…..帰ってくる  
その間の密度の濃さと、満腹具合は2.3行の言葉では収まりそうになく  
こうして二人の暴走と言い換えてもいいかもしれぬ制作がはじまったのです




(そ)吸い込む風が甘いからいつもより深呼吸


(く)隣に並べる琥珀糖の氷山



くりたちづる  "朝から色々デザインのイメージわいてきた!
そのさん、 蝋が流れて、陶器と絡み合ってかっこいいオブジェに
      なるようなキャンドル作りたい!
       容器に穴が空いてるだけで、垂れて面白い形になる


(

くりたちづる "この前の繊維の街の探検も、縦糸と緯糸のお皿?とか、できひんか考えてる!
くりたちづる  "わあ!すごい!思ってたのとは違うけど、蝋の溶け方を研究して、チャレンジしたいー!!"
そのこ  "どんなん思ってたー?それも知りたい!"  
くりたちづる  "たとえばこんな!
そのこ  溶けたら横から漏れるタイプね!
くりたちづる  溶け終わって、かっこよく仕上がるようなのに、ならんかなぁ、、


(そ)こんなのできる?と擦り合す楽しみと広がる世界


            (く)そのさんが経糸わたしは緯糸








(く)福井の浜で拾った石ころ模して




      (そ)石ころを拾う栗さんを想像しニヤニヤしながらロウにする夜

そのこ  "ね!
くりたちづる  "わぁとなるようなの、私もできるといいなぁ。
そのこ  お互いに新しい何かが出ちゃうといいね!!
いわもとゆかこ  もちろん
くりたちづる  出したい!
そのこ  普段考えん事すると脳みその皺増えるもん"
くりたちづる  そのさんへの気持ちをラブレターのように
        言葉にしてみたい気もするの❤️
そのこ  "ラブレターー💌ご褒美や"  



膨大な対話のひとつの部分をすこし  
おおかた 蝋のそのさんと土の栗田さんの恋文






六角形

(く)キャンドルの良さを語り合い悶絶する時間

(そ)火を灯すハードルの高さを飛び越えて







そのこ  自立する気のないキャンドル作っておわりーってなったけど3段重ね熊が可愛くてまた作っとる
くりたちづる  "自立する気のない六角形な!あー楽しみや! 遠足の前の日がずっと続いてたみたいな、
        毎日わくわくしてたこの数ヶ月よ"
くりたちづる ↑上の句かな
そのこ  "出揃ったよー!後は3段熊をちょっと追加で完了!"
そのこ  あっちゅーまやったなぁ






くりたちづる  スナックそのこ!行きたい!!
そのこ  場末のスナックやでー�
くりたちづる  白鳥の近所にありそう
そのこ  こめかみに小さい湿布貼ってる  

                            一見関係ない会話
                             がもっとも必要で不可欠なものであったりすることを  
                            展をご覧になると感じられると思います




(く)棚田も好きやけどこれはトルコのパムッカレ

(そ)人生の行く所チェックリストに入れたよ!綿の城って言うんやと






くりたちづる  "違うことやるつもりが勢いがついて、ひとつできてしまいました
       棚田も好きやけどこれはトルコのパムッカレ
そのこ  "これ全部の場所に火つけちゃう?それとも上から流れてくる感じにする?"
くりたちづる  "世界遺産ごっこできるかなぁと
そのこ  世界地図みたいに展示してもええなぁ  

                                  実にのびのびとひらめき
                                  手を動かすのを間近で見守ってきました
                                  見て見ぬ振りをする日も間々に



蜜蝋

(く)わたしのきのこにチビキャンドルのせて
(そ)たった1ヶ月の命のミツバチの働きを労う時


キャンドル箸置き

(く)誕生日に吹き消したロウソクみたいな
(そ)箸置きだよ、キャンドルだよ、どっちもだよ


(そ)シュッとする音燐寸のにおい心落ち着くいい時間
(く)品質優良徳用燐寸
流れて溜まる燭台

(く)火を灯して蝋の滴りをながめたい       (そ)流れ変化する一期一会の蝋の形状を楽しんで



(そ)三千年前も今も人は同じ空を見上げて季節を感じ



(く)ストーンヘンジの横で火を囲んで夏至を祝う




そのこ  ブロック積む形で落ち着いたー!
いわもとゆかこ  キレイなピラミッド型になってる!!!かつてピラミッド作った人たちもびっくりだよ"
くりたちづる  めちゃくちゃかわいいー!!!
いわもとゆかこ  火をつけるのが惜しくなりそうだ
くりたちづる  ほんとに!美しい!
そのこ  偶然秘密の入り口も出来た そのこ 火をつけた人だけのお楽しみをゆかこさんに強調して書いてー




(そ)なるほどねー!っと栗さんのアイデアに膝を叩く

(く)ゆきあかりの机の上で世界遺産めぐり




くりたちづる  ふたりの内緒にしとこか
そのこ  それを歌にして使った人だけがなるほどーー!ってなるのも特別感あって良さそう
くりたちづる  案が浮かびすぎて、普通の真面目なやつ作れへんかも




くりたちづる  "スペースのことも多少考慮して ふたりの暴走は岩本さんが止めてね🫶
そのこ  "ゆかこさーん 私たちの暴走止めてねー"
いわもとゆかこ  "止めるよー  

                         こんなにも楽しげで好き勝手、もちろん最上級によい意味でです。