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フランス 小さな陶器フェーヴ展
1月5日(金)-15日(月)

 ※御知らせの頁へ営業日カレンダーを掲載しております、こちらにてご確認ください。


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パリで暮らすmikaさんはフェーヴコレクター
フランス国内を旅して美味しいものを、 そしてフェーヴをコレクトする!
j.jacgornoのウサロバのめぐり合わせで初めての楽しい企画となりました。

パリに暮らし始めた年の翌年、
1993年の1月に初めて食べたダロワイヨのガレット・デ・ロワがはじまりだそう。
長年コレクションされてきた中よりセレクトしての販売会です。



mika

1992年よりパリ在住。

1993年の1月にガレットデロワとフェーヴに出会い、少しずつ収集を始める。

2004年より、AFF(Association des Fabophiles Francais )
      フランスフェーヴコレクター協会の会員


展示のなかより、一部ご紹介です。




















フェーヴの中には
刻印の入るものも
あります。



【Coffret(コフレ)】
コフレは、お菓子屋さんがオリジナルフェーヴのコンプリートしたものを
綺麗な箱に入れて販売するもので、コレクターにはたまらないものです。
お店によってはガレットを食べなければ集められないその年のコレクションを
全部箱に詰めてくれて、コレクターにはありがたい存在です。

今回は、 老舗の高級食品店エディアール・
Paulという日本でもお馴染みのパン屋さん・
そしてマカロンが美味しいLaduréeのブランドが届きました。



Ladurée
コフレ

ペンダントにも



折り込んだパイ生地にアーモンドクリームを組み合わせた
ガレット・デ・ロワは、「王様のガレット」と訳すことができます。

「ガレット」は菓子の意、語尾の「ロワ」は、最初にイエス・キリスト
を礼拝した「東方三賢人」「東方の三博士」と呼ばれる三人のことです。

この菓子を切り分けて食べるのは、東方の三博士がベツレヘムに誕生した
キリストを訪問し、キリストが神の子として公に現れたことを記念する
「公現祭」であることから、まさにこの日を象徴する伝統菓子であることが
わかります。

フランスでは1月6日(現在では1月の最初の日曜日)に、家族や友人で集まり
ガレット・デ・ロワをみんなで食べる習慣があります。
生地を切り分ける際、「フェーヴ」がピースに入っていた人が当たり!
王様・女王様となって紙の王冠をかぶりますので、売られているホールの
ガレット・デ・ロワには、紙の王冠がセットになっています。



【ガレット・デ・ロワ】

エピファニーの日=「王様の日」にガレット・デ・ロワが皆で分けられるように
なりました。
家族の一人が戦争に行っていたり、遠いところにいる家庭は、必ずその家族の分
も一切れとっておき、無事な帰りを祈りました。
また、一切れとっておいて、貧しい人に施したり、不意な来客に出したりも
しました。こういう一切れを「Part du Pauvre」(貧しい人の一切れ)や
「Part du Bon Dieu」(神様の一切れ)と呼びました。






Épicerie fine 2009年
Alcara社製

Épicerie fineというのは高級食材店の事です。
フランス各地から店主が選りすぐった食品を置いていて、
こだわりのお店が多いです。
色々な高級エピスリーをフェーヴにしたシリーズ。

このフェーブは、かわいいパスタが入った袋を表現したものなのですが、
本当に袋の裏側に書いてある細かい表示まで再現されていてすごい!
陶器の小さいものでここまで細かい部分を表現できるとはびっくりです。


店頭では、他のアイテムもそれぞれ紹介文を展示しています。



フェーヴの歴史

19世紀、オモチャや人形の製造はドイツが世界で最も盛んで、
ドイツ製のオモチャはフランスにもたくさん入ってきていました。
1874年、フランスのあるお菓子屋さん(名前は残っていないそうです)が
初めてお菓子の中にドイツ製のポースレンでできたお人形を入れて
販売したのが、フェーヴの始まりだと言われています。
(それまでは本物のソラマメ(Feveフェーヴ)が使われていました。)
1877年からドイツのGottschalkといオモチャ会社がお人形のフェーヴの製造を
始めます。フェーヴのモチーフが増えていくのは1888年以降で、
それまではお人形が唯一のモチーフだったそうです。






こちらは、
一個からお求めいただけます。



Délices des rois I
1994年 Prime社製
お菓子とパンのシリーズ。
タルトとかフィナンシェとかサブレとか。スイーツの中でも街中のパン屋さんに
売っている素朴でホームメイド感があふれるスイーツの集合のような感じです。
朝のカフェといっしょにいただきたいものばかり。

【なぜソラマメ?】
フェーヴの始まりは本物のそら豆でした。
それは、 ソラマメは胎児を連想させるその特殊な形から、古代から特別な扱いを
受けていました。古代エジプトでは、ソラマメ畑は死者が輪廻転生を待つ場所と
考えられていました。
ソラマメは受胎のシンボル、春になって最初に受ける大地からの恵み、
死者から生者への再生・・・・このような考えから、ソラマメは恩恵のシンボル
とみなされ、さまざまな祭事に登場することになります。
中世時代には、ソラマメは投票札の代わりに使われていたそうです、
余談ですが。 



Objets Pains d’épices
2010年 Prime社製

パンデピスはノエルのシーズンによく食べられるハチミツとスパイスがたっぷり
のお菓子です。ノエルのモチーフを模って作られたパンデピスを集めたシリーズです。
フランスで食べられるお菓子「パンデピス」。エピスとはフランス語でスパイスの意味で、シナモンやナツメグなど色々な香辛料が入っています。
クリスマスマルシェでもお馴染みのパンデピス。フォアグラとも相性抜群でフォアグラのテリーヌとともに出されることも多いのです。

ちなみにガレット・デ・ロワの切り分け方は、
伝統として、最年少の子供がテーブルの下に潜り、誰にどの一切れを配るのかを決めます。これは、もともとTricherie=不正がないように始められたことが習慣になったそうです。